北海道商社会
三菱商事内定者から
「総合商社を目指すあなたへ」
北海道大学 加我 一生
はじめに
人が何か行動を起こすとき、そこには必ずといっていいほど不安が付き纏うものです。
そして今まさに、この文章を読んでいる皆さんも、就職活動という舞台に対して何かしらの不安を抱えていることと思います。
私は内定者といってもまだ学生ですから、皆さんに対してできるアドバイスは限られています。しかし、就職活動を一度経験した者として、何か一つでも皆さんのお役に立つことができればと思い、この文章を書かせていただきました。
私も多くの方々に支えられたことで納得のいく結果を残せた身であり、そういった方々への恩返しの意味も込めております。
この文章が、皆さんの今後の勇気ある決断を後押しし、また納得のいく結果へと導く手助けとなれば幸いです。宜しくお願い致します。
私の軸
私は企業選びにおいて、ワクワクを大切にしていました。ワクワクを覚えるところにこそ、自らを突き動かす原動力が隠れており、そういった場所でこそ、自分は何事にも耐え抜いて頑張れると考えるからです。
もう少し具体的に申し上げるとすれば、説明会の内容で自分の心が揺さぶられるか。社員と話していて、その仕事の話に興奮を覚えるか。こういった事を重要視していました。
そうした上で、“なぜ”自分はその企業に対してそこまでワクワクを覚えるのか、果たして自分の原動力は何なのかといった事を徹底的に考え抜きました。
主体性をもって動く
ここで重要なことは、何に対しても「主体性を持って参加する」ということです。実際就職活動中には、あらゆる媒体から様々な情報が自分のもとへと流れ込んできます。極端な話、何か自分で考えをもって足を動かさなくても、大体の情報は自然と手に入ってしまいます。
しかしながら、受け身で得た情報は自分自身にとって何のヒントにもなりません。一つの“事実”として情報を認識することはできても、それが自分を解き明かす“鍵”とはなりえません。
私の話に当てはめると、とにかく様々な企業の説明会やインターンに足を運びました。今振り返っても、何一つ無駄だったと感じることはありません。すべての経験が、自分自身の「“三菱商事”を就職先として選ぶといった決断」に繋がったと考えています。
志望業界がはっきりしたところで、より深く企業研究を始めることになるわけですが、ここでもやはり主体性を持って参加することが重要になってきます。例えば、商社志望の学生の多くは、商社で働く社員にOB訪問をします。このOB訪問も、「自分が行きたいから、必要と思うから行く」のか、「なんとなく、行っておかないとヤバイ(あえてこういう書き方をします)と思うから行く」のかでは、それに対する準備の質も、得られる中身もまったく変わってきます。
私はこれが就職活動に限った話ではなく、日ごろの活動でも全く同じことが言えると考えています。主体性をもって一つ一つの物事に取り組むことで、人間性が磨かれ、胸を張ってその経験を他人に話すことができると考えています。
そして私はこの点こそが、面接で自分自身のことをうまく魅力的に、相手に伝えられるかどうかを左右するのだと考えています。
自分の魅力は何か
商社内定者のほとんどは「体育会」「留学組」「帰国子女」のどれかに当てはまっているという話を聞くことがあると思います。事実、私の内定先の同期にもそうした仲間が大勢います。しかしながら、自分がどれにも当てはまらないからといって悲観的になる必要はありません。私自身も、生まれてこの方北海道を離れたことがなく、かつ体育会の出身でもありません。
私は「体育会であること」「留学したこと」それ自体が強み・魅力になるとは思っていません。
そういったことに取り組んだ動機や、その間の苦労、そしてそれを克服できた経験にこそ、その人自身の強みが隠れていると思っています。
見方を変えると、「誰にでも強み・魅力はあり、それがどこに向かったのかが違うだけ」ということなのです。
ですから面接では、自信を持って、“自分自身”を“等身大”で伝えるのが重要です。そうすることで自然と結果はついてきますし、万が一望んだ結果ではなかったとしても、悔い無く就職活動を終えられるかと思います。
自らが主体性を持って取り組んだことであれば、それが何であったとしても、それを話す皆さんの姿は非常に魅力的に映るに違いありません。
最後に
私が皆さんにお伝えしたいことは何事にも主体性を持って取り組むということでした。
自分の意志で何かに取り組み、目の前のことに全力を尽くすことが、自分自身を磨き上げることに繋がります。そしてその経験を、胸を張ってぶつけてみてほしいと思います。
その結果、皆さんの就職先が総合商社、ひいては三菱商事であったならば、これほどまでにワクワクを覚える話はありません。皆さんの就職活動を、心より応援しております。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。