事業融合で純利益1兆円 三菱商事社長・垣内威彦氏インタビュ―
日本経済新聞(6月7日付朝刊)に、就任2年目を迎えた三菱商事社長・垣内威彦氏のインタビューが掲載された。
就任直後の決算では初の赤字に転落したが、それから1年純利益で首位の座を奪還した。
「輸出入取引に依存していてはもはや成長は見込めない。貿易業は祖業だが、商社という風呂敷に包まれると保守的になってしまう」と語る。
現状は商品別になっている縦割りの組織を、グループを横断する形で融合やシナジーを考えるという。成長分野として、食品原料、ガス&電力リテールなどを挙げているが、別のグループであっても一緒にできるところは多いという。
「30億前後稼ぐ事業が150程度はある。幅広く手がけることで産業全体をグローバルベースで俯瞰できるのが当社の強みだ。あくまでイメージだが、10程度を500億~600億円の規模に育てる。そこから1000億~2000億円が2つ生まれれば、今の2倍の1兆円の純利益が見えてくる」
記者のコメントとして、株式市場がこの三菱商事の変化に対して評価が定まっていないことを危惧している。