歴史
1890年、創業者の稲畑勝太郎が京都で合成染料の輸入販売を始める。その後、顧客志向に徹しながら、ケミカル事業を中心に電子材料や住宅関連資材、食品などさまざまな分野に事業領域を拡大。取り扱う商品も最先端の液晶パネル部材から住宅建材、寿司ネタまでと広範囲かつユニーク。グローバル化も積極的に推進。現在、事業部門は「情報電子」「合成樹脂」「化学品」「生活産業」「住環境」の五つで、18カ国60拠点で海外事業を展開し、売上高5770億円（2016年3月期）、海外売上高比率は52％。
特色・強み
企画提案、製造、物流、リスクマネジメント、ファイナンスなどの付加価値を顧客のニーズに合わせて複合的かつバランスよく提供する。そのために大事にしているのが、専門性の高い人材と情報力。海外拠点に各分野に精通したスペシャリストを配属して、グローバルな視点でのマクロな情報を収集し、同時に自社で保有する製造加工拠点では現場発のミクロな情報を収集し、それらの情報を基にグループが総力を挙げて顧客へ企画提案できるのが強み。タイムリーかつキメ細かく企画提案を続けていくことにより、顧客との間に緊密な信頼関係を構築し、取引を「より広く、より深く」していくのがビジネスモデル。
ビジョン
創業以来、「愛・敬」を社是として掲げ、その人間尊重の精神に基づき、社会の発展に貢献することを経営理念として掲げる。そして「時代とともに変化する顧客と社会のニーズに応え、グローバルに事業を展開することにより、価値ある存在として常に進化を続ける」ことを目指すべき姿とする。そのためにも、海外拠点をさらに拡大してグローバル情報網を強化し、現地の顧客との密な情報交換を促進し、海外への進出を検討している企業のビジネス開拓への手助けをよりスピードアップすることにしている。
風土・人財
「謙虚さと誠実さを基本とする」「高い理想、大きな夢、熱い心を持って常に限界に挑戦する」「自由闊達な議論とチームワークを重んじ、社員の成長を大切にする」などを「価値観」として掲げる。互いの顔が見え、経営層との距離も近く、風通しが好い風土を大切にしており、その結果、ノウハウが蓄積されやすい環境となっていて、社員が長期にわたって活躍でき、有機的な連携もスピーディにできるようになっている。また、社員の定着率も相対的に高くなっている。
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