就職みらい研究所

2019年02月27日

岐路に立つ採用活動――
『就職白書2019』から見えてくるもの

2月25日、㈱リクルートキャリアの就職みらい研究所が『就職白書2019』を発表した。
人手不足から学生の売り手市場が叫ばれているが、発表された資料では、企業・学生双方にとって、今後の大きな課題も浮き彫りになっている。(調査企業1307社、学生2030人)

 

企業にとっては、採用の充足度は計画の47%と50%にも満たないが、「費やす総時間」「係る人数」「費やす総費用」は増加している。
また学生の就職活動では、今までのプレエントリー、企業セミナー、面接への参加は減少傾向だが、インターンシップへの参加は大きく伸びている。
これが続くと、採用が一段落したら次年度のインターンシップの準備という超過密な採用活動が担当者の大きな負担となる。

また、今回のデータで特徴的だったのは、学生は入社予定企業への満足度が83%と高いにも関わらず、納得度は2017年度から引き続き下がっていることである。
こういう意識のずれが若年退社につながっているとも予想される。

経団連の採用活動自由化発言によって、スケジュール管理は政府主導で進められることになるが、今以上の混乱は目に見えている。
企業は大学・大学院卒業3年以内の既卒者、外国人留学生の採用を増やしているが、充足度が上がる見通しはない。

『就職白書2019』の詳細データはこちら

 

写真:就職みらい研究所所長・増本全氏
(文責・稲葉)

 


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