7大商社勢揃い!

2017年03月17日

東北商社会

第9回商社セミナーをレポート

~その2~

 

 

商社の人間力

昼食をはさんで、午後からは現場の営業マンが、自らの就職活動、仕事のことを語った。雰囲気は、午前中とはかなり違う。学生の表情も和やかになり、笑い声もそこかしこから聞こえてきた。「失敗してもいいんですね」。そう問いかける学生もいる。演者の中には、東北大学の出身者が多い。昨年まで商社会で活動していたという社員も参加していた。こんなところにもこの会の底力、意義を感じる。
このイベントも3回繰り返された後、集団OB・OG訪問が行われた。さらに和やかな雰囲気の中、多くの質疑応答が繰り返された。学生たちの真剣で素朴な姿が印象的だ。それに応える商社パーソンたちの人間力も見事である。

なぜ商社を目指すのか

「大学で食品の研究をしていたので、それをビジネスとして仕事にする為に商社を志望しました。どこの企業も食品には力を入れていますが、伊藤忠商事はインターンシップに参加してとても印象がよかったので、そのままここに絞って就活しました。配属も食品グループですのでうれしいです」(荒川正恵・東北大学商社会メンバー)
「大学で化学系の研究をしていますので、それを活かせる企業、特に商社を志望しています。総合商社はどこも可能性がありますが、専門商社でも稲畑産業、長瀬産業などは考えています」(東北大学工学部3年)
「私は大学1年ですが、進路を考えるヒントにしたいと思って今日参加しました。仕事のイメージはまだ湧きませんが、商社ってすごいなあと思います」(石巻専修大学1年)

内定者たちの想いと情熱

20年以上前『コンサルティング業界大研究』(産学社刊)という書籍を編集したことがあった。この本を取材し執筆したのは、当時コンサルティングファームに内定した学生たちだった。今とは全く性格が違うが、ジョブウェブ、みんなの就職活動というサイトを通して集まった仲間たちである。自分たちが選んだ業界・企業をもっと知りたい、それを後輩たちに伝えたいという想いで企画されたものだ。内定者たちで企業担当のチームを作り、約束を取り付け、真夏の暑い中取材を繰り返した。幸い多くのファームが取材に協力してくれ、社長自ら取材に応じてくれる企業も続出した。
商社会を通して知り合った学生たちと、この時出合った学生たちは私の中では大きく重なる。特にその想いである。自ら選んだ企業を、もっとよく知りたい、それを確認したら後輩たちに伝えていきたい。このイベントには、そんな彼らの想いと情熱が詰まっている気がする。またそれを受け止めて十分対応した商社群にも、この業界の懐の深さを感じる。この自主的な団体が9年も続く理由はそこにあるのだろう。エントリーして、試験、面接という通り一遍のステップでは図りえない、就職活動のドラマを、今日参加した200名には是非実感してもらいたいと思う。

 

取材・文/稲葉昌司

 


関連するニュース

商社 2024年度版「好評発売中!!」

商社 2024年度版
インタビュー インターン

兼松

トラスコ中山

ユアサ商事

体験