『総合商社-その「強さ」と、日本企業の「次」を探る』

2017年04月4日

田中隆之/祥伝社新書

2017年3月10日発刊、定価=820円+税

就活学生にとって商社、とりわけ総合商社は特別な存在だ。三井、三菱、住友というブランドがキラキラ輝いている。給料も高い。しかし何をやっているのかはわからない、内定をとるのも難しそうだ。実際総合商社7社の内定者合計は1000名に満たない。やはり狭き門なのだ。

 
さて、本書は“商社不要論”、リーマンショックを乗り越えて見事に復活した総合商社の内容・歴史を、業態を中心にわかりやすく解説してくれる。幾多の業態変化を繰り返し、現在総合商社は「総合事業運営・事業投資会社」になったと著者は述べる。確かに会社説明会で「弊社が求めるのは、未来の経営者・フロンティアです」と連呼する採用担当者は多い。その理由も本書の「総合商社の行方」で述べている。狭き門ではあるが、挑戦し入社する価値は十分あるのだ。
かつてパチンコ業界がプリペイドカードを導入した時、総合商社はこぞってこのビジネスに参入した。結果業界全体で1兆円を超える損失を出して、撤退していった。それでもくじけない、総合商社は本当にたくましいのです。

【目次】
第1章 総合商社、近年の大変化
第2章 商社の歴史・戦前――総合化と投資活動
第3章 商社の歴史・戦後――総合商社の成立と展開
第4章 総合商社の特殊性
第5章 総合商社の「次」なる形

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