伊藤忠、デサントに圧力
日本経済新聞(10月16日朝刊)によると、伊藤忠商事がデサントの株式を29.8%まで買い増したようだ。
これについて、デサントには事前の連絡がなかったという。伊藤忠側にデサントに対する不信感があると言うのが同紙の見立てだ。伊藤忠は、デサントが1980年代「マンシングウェア」の在庫を大量に抱えた時や、90年代アディダスとライセンス契約を解消した時など、過去に経営危機を救ってきた。しかし近年、デサントは業績の下方修正、ワコールホールディングとの提携についても伊藤忠側に報告しないなど、連携の不備が目立つ。
デサントの石本雅敏社長は過去の支援には感謝しながらも、「今は商品が多様になり、商社に丸投げする時代ではない。商品開発、生産、物流などそれぞれに強いパートナーと組む必要がある」と話している。
伊藤忠商事はTOBや買収について「現時点では考えていない」という。