阪和興業 桒田清貴
新エネルギーの世界に
未来を託す
【略歴】
1984年奈良県生まれ。神戸大学大学院国際協力研究科修了。2010年入社。
顧客のニーズに合わせて常に待機
阪和興業の燃料部には燃料課と需給課の2つの課がある。桒田清貴が所属する燃料課では国内の石油元売各社から重油、軽油、灯油を仕入れて工場や運輸、交通関係の各社に販売している。
桒田は入社してから1か月間、先輩について仕入先や販売先を回った。エリアは関東一円と静岡、新潟で、2か月目からは担当の営業先を持ち、1人で訪問する機会が徐々に増えていった。
「燃料油は規格があり、その範囲内に収まっていれば基本的に品質はどこから買っても同じです。物流に支障がなくきちんと届ければ、あとは価格の違いとサービスしかありません。そのため阪和興業の場合、できるだけ仕入ソースを多く揃えて、少しでも安い金額を提示できるように仕入先と交渉することは勿論ですが、それに加えて、土日もお客様のニーズに対応出来るようにして他社との差別化を図っています」
冬場になると、ホームセンター向けの灯油の販売が増えるのでかなり忙しくなる。
「休みの日に悪いんだけど、明日までになんとかならないかな」
ホームセンターの購買担当者から、土曜日や日曜日にこんな電話がかかってくることは珍しくない。他社だと連絡がつかないのが普通で、電話がつながっても「難しいですね」と断られる。ところが桒田にかければ対応してくれるので、阪和興業と取引をしているという相手先も多い。
「会社としては、当番制をしいて土日でも対応できるようにしているのですが、非番でもかかってきて当たり前というつもりではいます。休日でも携帯電話で注文を聞いて、必要な連絡をしたりパソコンでオーダーすることはできますから。もちろん料金が割増になるわけではなく、だめでもしかたないと思って電話したらやってくれたとお客様にすごく喜ばれたりするので、それも励みになって続けています」
⇒〈その2〉へ続く