商社の仕事人(52)その6

2018年04月21日

トラスコ中山 松井 周

 

次代の商流を創り、

会社の強みを売る

 

 

川の流れのような商流を作る

eビジネスが機能して商品が流れ出せば、エンドユーザーの現場にはこれまで以上に早く商品が届き、以前よりも便利かつ正確に商品を調達することができる。トラスコ中山の直接のお客様である納入業者にとってもそれは同じで、品物が流れていけば自然とそこから利益が生まれる。トラスコ中山にとっては、売れ筋の変化をリアルタイムで把握して次の商品提案や開発につなげられる。すべての関係者にとっていい結果になる。

「川の流れのように、ではないですが、これが商流を作るという仕事です。川の流れは作るまでは大変ですが、流れ出せば100円の商品でも何千万円といったビジネスになります。成功すれば誰からも文句は言われません。そのためにもモノづくり現場にいるエンドユーザー様の生の情報は貴重です。まだ始めたばかりですが、納入業者様にも協力してもらいながら、エンドユーザー様にこれからどんな働きかけをしていこうかと考えています。時間をかけてでも、じっくり取り組んでいきます」

広島支店は現在16名の大所帯で、松井はファクトリー営業部とHC営業部の2つの営業部のセールスリーダーを兼務している。さらには9年目以降の自覚の高い社員のみが参加できる研修制度の「ボスチャレンジ・コース」を受けて、支店長に必要な資格条件を見事取得した。

「身近な目標は、まず支店長になることです。その先も現場でできる次の一手は何かを常に考えて、今までの支店長とは違う方法で仕事をしてみたいですね。これからは国内よりも海外でものを作る量がどんどん増えていくでしょう。国内産業にも確実に変化が起きるはずです。そのときに当社が提供できるインフラを使ってできることは何か。もしかしたら10年、20年先には機械工具だけのビジネスではなくなっているかもしれません。責任者の立場になってからも、どんどん新しいことにチャレンジしていきたいですね」

有名な老舗の料理店も、その味は時代につれて常に変わっているのだという。変化への挑戦は、来るべき時代に生きる企業を創っていくことだ。松井のような人間が数多く集まることが、次代のビジネスを生み出し、トラスコ中山を今後も支え続けていくのだろう。

 

学生へのメッセージ

「(大学時代に全国ベスト8に入ったこともあり)ラグビーのトップリーグからも声がかかりましたが、ケガをしたこともあって迷っていました。たまたまある方にビジネスのおもしろさを教えてもらい、サラリーマンもいいかなと思い始めました。何社か回った中でも、トラスコ中山の採用課はものすごいパワフルで圧倒されました。どこよりも元気で、タブーがなく、ここならなんでもやらせてもらえると思いました。実際入社してみてもそのとおりの会社で、なんでも言えるし、自分が扱っているものがモノづくりに関わっていることも実感しています。就職活動では、マニュアルに頼らず自分の言葉で話すことが大事です。自分の言葉はどうすれば出てくるかといえば、しっかり勉強して自信を持つことです。だから行きたいと思った会社が見つかったら、とことん調べてください」

 

松井 周(まつい・しゅう)

1979年大阪府生まれ。立命館大学経営学部卒。2003年入社。中学時代からラグビーを始め、大学4年生のときはスタンドオフのレギュラーとして関西大学リーグで優勝。大学生全国大会でもベスト8に入った。

 

『商社』2013年度版より転載。記事内容は2011年取材当時のもの。
写真:葛西龍

 


関連するニュース

商社 2024年度版「好評発売中!!」

商社 2024年度版
インタビュー インターン

兼松

トラスコ中山

ユアサ商事

体験