CBC 小畑大輔
「無限の領域」を
「自由な発想」で冒険する!
入社の決め手は、ピンと来た「冒険心」
神奈川県川崎市に生まれた小畑は、東京理科大学理工学部に進む。小畑は学生時代、物理光学の研究室で、連日徹夜で実験研究データの採取を行うなど、研究者としての基礎をみっちり学んだ。そして3年も終わりに近づいたころ、自らの進路について考え始めた。当時、理系の学部卒の就職先としては電機メーカーや光学メーカー、ソフトウェアなどのシステムエンジニア(SE)が一般的だった。担当教授からは産業用光学メーカーに推薦するという話もあった。だが、なぜか小畑の心は動かなかった。
「多くの理系の友人たちが進んだ技術研究職も決して悪いわけではないですが、SEとして1日中パソコンを見ている未来の自分の姿が、あまり魅力的に感じられなかったんです」
理系学生としての就職活動に行き詰まりを感じた小畑は志望職種を〝研究職〟から〝営業職〟へと切り換え、専門商社を中心とした会社説明会に「飛び込みで」通い始めた。そんなある日、小畑に1通のメールが届いた。それは、光学物性評価で使用する、映像機器の光学レンズのブランド名「computar」としてよく目にしていたメーカー兼商社、CBCからの新卒募集案内だった。ここから小畑の人生が動き始めた。
「他の会社の営業社員の方たちは、研究室によく顔を出していて将来が想像できる気がしました。ところがCBCの場合、時代に合わせて姿を変えていく事業形態のユニークさゆえに、5年後、10年後の自分の姿が予想できない。未来の可能性が広すぎて分からないのです。夢がある会社だなと感じました。ですから説明会に行って〝この会社だ〟とピンと来たのです」
海外赴任を嫌い、決められた安心安全な道を求める、安定志向と呼ばれる昨今の就活生とは一線を画す小畑の人生観。未知なるものへの飽くなきチャレンジ精神は、まさに商社が求めてやまないものである。
「不確かさに魅力を感じたのは事実です。小さい頃から迷ったら必ず、よく分からないほうを選んできました。改めてそう考えると、ちょっとひねくれた性格だったのかもしれませんね(笑)」
新たな価値を創造することで未踏の商圏を開拓するのが商社パースンの使命。それは、かつて小畑が志した、誰も見たことのない世界を解明してやろうという冒険心に満ちた科学者とも通ずるものがある。その点、CBCは独自の経営理念を持ち、独特の懐の広い人材育成を行うことで新たな価値の創造を追求する、冒険心満点の商社である。小畑の「ピンと来た」という勘は鋭かった。
こうして2000年4月、小畑はCBCに入社する。配属は、現在の部門の前身オプトロニクス・ディビジョン。ここで小畑はいきなり、CBCの〝グローバル〟にどっぷりと浸かることになる。
⇒〈その3〉へ続く