長瀬産業 今村謙太
モノづくり大国・日本の
復権のために
メーカーポジションでの営業
工場での研修を終え、本社に戻った今村に与えられたのは、液晶製造工程で使用される薬液や使用後の廃液のリサイクル設備を液晶パネル製造メーカーへ販売する仕事だった。
「いよいよこれからが本当のスタートだと思い、ワクワクしました」
仕事をしていくうちにあることに気づいた。商社ポジションの営業の場合は、顧客からある製品について詳細を知りたいと言われたら、仕入れ先のメーカーに問い合わせた後再度説明にうかがうというパターンがほとんどだ。しかし、自社製品を売るメーカーポジションの営業ならその製品について熟知しているのでその場で説明ができる。しかも、その製品は国内屈指の技術力を誇る自社製なので絶対の自信を持って売り込むことができる。トラブル対応でもしかりだ。
「お客さんは私をただ製品を売りに来る商社の営業ではなく、技術を熟知しているメーカーの営業として扱ってくれました。最初に想像していた商社の営業とは若干違いますが、メーカーポジションの営業も悪くないなと思いました」
⇒〈その5〉へ続く