商社の仕事人(71)その7

2018年12月30日

日立ハイテクノロジーズ 本永彩子

 

人をつなぐ商社ビジネスで

海外案件の新規立ち上げに

突き進む

 

ビジネスへの志を胸に海外展開の実績に突き進む

中国での経験を糧として、新たに東南アジアを照準に定める本永。そのチャレンジの原動力となっているのは、「脱皮しないヘビは死ぬ」の精神だ。

「実現しなかったものの、中国で取り組んだような新規案件は常に作り続けなくてはいけません。東南アジアもいまはまだ前途多難な状態です(笑)。ICカードインフラは日本で考える以上のスピードで行き渡っていますから、市場をこじ開けて入っていくスキームを考えなくては。海外でやることの難しさ、求める要件が本当に満たせるのかという見極めなど、これまで味わった経験もぜひ生かしていきたいですね」

新しい市場を前に、本永の脳裏にあるのは「ビジネス」そして「商社」という当初からの志だ。商社はいうまでもなく、自分たちが売り物を持っているわけではない。本永が東南アジアでRFID事業を展開していく切り口は、仕入れ先または顧客に対する「この市場で私たちとやっていきませんか」という提案にある。つまりコンサルタントに近い形でのアプローチに取り組んでいる段階だ。

2015年秋には初の欧州出張で、ドイツのメーカーの担当者とも対面。武器とする人脈をまた1つ大きく広げた。アジアからさらに大きな舞台へ展望がふくらんでいく。

「特にドイツではいま『第4の産業革命』とも言われる工業のデジタル化プロジェクト『インダストリー4・0』が進んでいますよね。そこではRFIDの技術が不可欠であり、私たちにとっても大きなチャンスが眠っている状態です」

そのチャンスを逃さず、海外でRFID事業新規立ち上げの実績を作っていく。本永のチャレンジは着実に成功へのステップを上りつつある。

 

学生へのメッセージ

「当社はガッツさえあれば若いうちから大きな仕事を任され、上司のサポートのなかで成長していくチャンスが得られます。うまくいかないことがあってもへこたれず、常にチャレンジしていきたい。そんなマインドをぜひ当社のフィールドで発揮し、活躍してほしいと思います」

 

本永彩子(もとなが・さいこ)

1988年、東京都出身。早稲田大学国際教養学部卒。2011年入社。小学生時代から打ち込んだテニスは、大学時代にもサークルで継続。テニスを通じた人の輪をいっそう広げている。高校では斎藤佑樹投手と同期となり、初戦から決勝まで甲子園で見届けるほど応援に熱中した。また錦織圭、田中将大ら、同世代のアスリートの活躍も大きな励ましだ。仕事でストレスを感じる時は、最寄り駅・JR新橋駅の飲屋街へ繰り出して気持ちを切り替えるという。

 

『商社』2018年度版より転載。記事内容は2016年取材当時のもの。
写真:葛西龍

 


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