面接トークは
「簡潔に分かりやすく!」
東北大学工学研究科の荒井俊貴さんは、4月から「総合商社の雄」こと三菱商事に入社する。荒井さんは、何を考え、どんな就活を行って、三菱商事から内定を得ることができたのか。自身の就活体験記を寄稿していただいた。
東北大学工学研究科 荒井俊貴
◆どのような就活をしたのか
私は大学院に進学したため研究と並行して就活をする必要があり、修士1年生の時は夏と冬にそれぞれ1回ずつインターンに参加した程度で、本格的に就活を意識したのは採用情報が公開される3月からでした。SPI等のテスト対策に関しては行っていたものの、自己分析に関してはESの設問に回答しながら行っていたというのが正直なところです。
私は最終的に総合商社と専門商社を中心に、企業数を10社程度に絞って選考を受けました。説明会等も商社以外の企業に関しては、基本的に参加しませんでしたが、今振り返ると、もう少し多くの業界・企業の選考を受けてみるべきであったかもしれません。業界を絞っていた分、志望理由などは一貫性を持って話すことができたと思いますが、選考等を受ける中でその業界や企業について新しい発見をすることがあった点が理由です。
◆情報収集はどこが良かったか、良くなかったのか
工学研究科に所属していたため、周りには商社を志望する人がほとんどおらず、各社のホームページを読んだり、部活動の先輩、東北地区の総合商社内定者の話を聞いたりして情報を収集しました。OB訪問に関しては、選考を受けた企業のうち2社程度しかできませんでしたが、幸いにも仙台では多くの企業が説明会を行ってくれるうえに、社員の方々と近い距離で話ができる座談会形式のイベントが多く開催されます。そういったイベントに参加することで各社の違いを学ぶことができました。
◆なぜ商社なのか なぜ総合商社なのか
私が商社を志望した最大の理由は、商社で働くことでやりがいを感じながら人間として大きく成長できると考えたからです。私は学部生の頃、アメリカンフットボール部に所属し、東日本制覇を目指して活動した経験があります。大きな目標に向かって、仲間と切磋琢磨しながら突き進む中で自分の成長を実感し、就職に際してもそういった大きな目標に向かって挑戦ができ、自分を成長させてくれるような企業で働きたいと考えていました。 総合商社には、グローバルなネットワークや人材を活かして、社会全体ひいては世界全体の豊かさを実現するという大きな目標があると感じました。そこに私の経験と通ずるものがあると思い志望しました。
◆なぜその企業に決めたのか
私が三菱商事に決めた理由の1つは,他社と比較して最も「経営人材」が育つ会社を目指していて、またそういった人材を作り上げる環境が最も整っていると感じたからです。2つ目は社員の方々の雰囲気が自分に合っていると感じたからです。就活を始める前は、三菱商事というと「エリート」というイメージがありましたが、社員の方々と実際にお会いしてみると、良い意味で泥臭く成長し続けようという方が多く、豊かな社会を本気で実現するという気概を感じました。そして、先述の「大きな目標に向かって挑戦ができ、自分を成長させてくれる企業」という観点で見たときに、三菱商事が最も当てはまると感じたので決心しました。
◆商社での仕事の夢と不安 将来のこと
現時点では配属先がまだ決定していないので具体的な話はできませんが、豊かな社会の実現の一端を担えるような人間になりたいです。そういった人間に本当に自分がなれるのだろうかという不安の方が期待よりも大きいというのが正直なところですが、これまでの経験で培ってきたことを大切にして、自分ができる最大限の努力をしたいと考えています。
◆後輩たちに伝えたいこと、アドバイス
選考を受ける中で、自分の思い通りの結果が出ることも、出ないこともありますが、一喜一憂せずに、最後まで自分に自信をもって就活をやり切ってください。
例え面接等で思い通りの結果が出なくとも、それは企業の求める人物像にたまたま当てはまらなかったというだけであって、決して自分に魅力がないからではないと思います。就活をする中で、1日に複数の企業の選考を受けることもあると思いますので、面接等が終わったら、気持ちを切り替えて次の選考にフルパワーで臨むようにすると良いかもしれません。
その他特に伝えておきたいことは、「簡潔に分かり易く話す」ということです。どんなに素晴らしい経歴を持ち、充実した活動をしてきたとしても、相手に伝わらなければ意味がありません。皆さんはこれまで多くの経験をしてきたと思うので、あとは話の流れを意識しながら、簡潔に要点をおさえて話すことが大切だと思います。