「商社」就活体験記⑮

2018年05月18日

等身大の就職活動レポート

総合商社内定者が主宰する東北商社会に所属し、昨年三菱商事に入社した村上総一さんからご寄稿いただいた就活内定体験記を再掲載します。2015年10月~2016年6月の間に自身が行った就職活動のレポートには、「志望業界」に始まり、「内定先」「夢」「就活内容(時系列)」「自己分析」「企業分析」「面接などでのアピール点」「就活の成功と後悔」などが、シンプルな箇条書きで、ありのままに記されている。一昨年の就活を戦い抜いた先輩の生の声、ぜひご一読ください。

 

東北大学 村上聡一

 

志望業界

総合商社、コンサル、製薬、食品

 

◆なぜ三菱商事に決めたのか

①商社の中でも総合力トップであり、先輩たちが築いてきた全世界に広がる豊富なビジネス領域で思い切り仕事がしてみたいから。
②優秀な先輩や同期がたくさんおり、その中で自分の力を磨いて実力を試してみたい。
③“フェア”にビジネスの王道を貫いていく姿勢を会社全体で大切にしていて、その姿勢をかっこいいと思ったから

 

◆入社後にやりたいこと、夢

●やりたいこと
「医薬品ビジネス」
自らのこれまでの大学時代の研究内容と興味関心が医薬品ビジネスはマッチしている。また、総合商社の脱資源を目指す経営方針、発展途上国での経済発展による健康志向の高まりによる需要の増大が見込まれ、高付加価値の医薬品を取り扱うことで利益貢献と社会貢献の側面がどちらも大きいと考えるから。

●夢
会社に依存しないスキル、資格、人脈や人間的高さを備えて経営者として社会に斬り込んでいきたい。会社に依存しない生き方がしたい。

 

◆どんな就活をしていたか

▷学部年(2014年)

夏:総合商社・製薬業界に興味をもち、産学社“商社”と“医薬品”を買って2つの業界について調べる。

▷修士年(2015年)

10月:部活と研究に励みながら、インターンに申し込むために様々な業界を研究する。
11月:コンサルティングファームのインターンシップの選考に試しに参加し、1次面接で落ちたがコンサル業界に興味をもつ。製薬会社3社のインターンシップ選考にも参加したが、落選した。
12月:研究と部活に集中する。

 (2016年)

1月:TOEICを初受験。総合商社、コンサル、製薬会社のインターンシップの選考に参加し製薬会社1社で通過。
2月:製薬会社のインターンに参加(2日間)。製薬業界は自分に合わないかもという気持ちが起き、総合商社を第一志望に。
3月:プレエントリーと企業説明会ラッシュ。ES提出も始まる。総合商社のイベントに参加し、各企業の特徴を大まかにつかむ。

▷修士2年(2016年)

4月: OB訪問開始。自分の準備不足を痛感(特に志望動機や自己分析の甘さ)。反省しつつ各総合商社のESを練る。SPI、面接がどんどん始まる。
5月:コンサル1社から内定。面接対策のためにひたすら志望動機や面接での受け答えについて推敲。
61日:面接解禁。総合商社3社の面接。
62日:前日の2社で2次面接へ。他社の1次面接との時間がかぶってしまい、日程変更できず総合商社4社目の面接を欠席。
63日:1社で最終面接。当日に内々定連絡。
64日:会社に出向き内々定の握手。

 

自己分析はどうやって行ったか

これまでの経験を掘り起こすことをしてはみたが、ただの羅列で使えなかった。そこでESや面接で使えるエピソードにしていくためにWAC社『ロジカル面接術』という書籍で論理的にエピソードを盛り込んでいく手法を学んで練り上げていった。

 

◆企業研究はどうやって行ったか

企業のHPを念入りに読んで比較、産学社『商社』等の書籍、「ONE CAREEAR」、外資就活やUnistyleなどのHPの活用、『東洋経済』や『週刊ダイヤモンド』の商社特集など。地方にいるとナマの情報は入りにくいのでメディアからの情報を頼りにした。加えて、各社が地方で行ってくれる座談会や企業説明会に積極的に参加しナマの情報を仕入れていた。

 

◆学生時代頑張ったこと/就活でアピールしたこと

●部活
オーケストラでの首席奏者の経験、高校時代バドミントン部での苦しい練習を乗り越えて県大会に出場したこと。

●アルバイト
4年間の塾の個別指導での小4~21歳までの幅広い生徒の指導経験。

●研究
大学院の研究での困難克服経験。

 

◆OB訪問・インターンシップ

●OB訪問(人数)
三菱商事2人/三井物産1人/住友商事1人/丸紅1人/双日2人

●地方支社での座談会やセミナー(参加回数)
三菱商事:2回/三井物産2回/住友商事2回/丸紅1回/伊藤忠商事1回/双日2回/豊田通商1回
※地方で行ってくれる座談会を積極的に活用してOBに質問していった。

●インターンシップ
大正製薬(MR職)

 

◆就活でやって良かったこと、やっておけば良かったこと

●やって良かったこと

(1)積極的に動くこと
理系院生ということで、周囲は博士課程進学か製薬企業就職ばかりで総合商社志望者はいなかった。周囲に惑わされず自分の判断で情報収集し、東京や地方で開催される企業ごとの座談会に積極的に参加しながら対策を立てた。

(2)自分の考えを練り上げる
華やかな経験の社員さんや就活生が多い総合商社。非体育会で海外留学未経験という自分の経験と比較して卑屈になり、自信を失ったこともあった。そんなときに、OBの方から「他人の意見や就活体験談はあくまで参考。情報をもとに自分の納得のいく答えを探していくことが大切」という話を聞き、他人と比較をせずに自分の魅力や強みを見つけ出していくことに注力した。自分が納得する志望動機やアピールポイントが練りあがったのは“5月中旬”だったが、自信を持って面接で説得力のある受け答えができた。

●やっておけば良かったこと

(1)もっと早めに動くこと
就活を始めたのが修士1年の10月ころで、外資系企業の選考が始まっており、夏季インターンは終わっていた。もっと早くに対策を始めていれば自分の考えが深まり、説得力のあるESや面接での受け答えができたように思う。

(2) 総合商社インターンシップに参加すること
多くの商社でインターンシップを通じた内定者がいた(伊藤忠、三井、双日等々)ことを見ると、自らも積極的にインターンシップに応募し参加しておけばよかった。

 


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