JFE商事 人事部 企画人事室
孫山日菜子さん(2)
商社は学生のどこを見て、何を感じて内定を出すのか――。
その疑問に答えるべく、日本を代表する商社の人事部採用担当者にご登場いただき、最近の学生像や求める人材について語ってもらった。
海外研修も充実、若手にどんどん活躍の場を与える社風
当社では多くの女性総合職が活躍しており、近年では総合職内定者における女性の割合も増加しております。前年度は25.4パーセント、今年度は26.6パーセントと業界ではトップクラスの比率です。「鉄鋼」という業界は女性にはなじみが薄いと感じられる方もいるかもしれませんが、海外駐在社員やグループ企業の経営者になっている女性社員もいます。また、育休や産休を取得しやすい環境があることはもちろん、〝Jママミーティング〟という育休中の社員に対するフォローも行っており、仕事とライフイベントを両立することができます。ぜひ安心して飛び込んできてください。
ちなみにセミナーなどで学生の皆さんによく尋ねられる英語力ですが、高いスキルがあるに越したことはありません。しかし、入社への絶対条件ではありません。英語力は入社後の自己研鑽や研修で身に付けることも十分可能です。JFE商事ではグローバルな視野を持ち、広く国内外で活躍できる「グローバル人材」の育成を目指しています。内定時よりeラーニング、入社してからはTOEIC対策コースの受講や通信教育補助、語学留学など多様なサポートを用意しています。中でも特徴的なのが「海外トレーニー制度」です。若手社員を対象に、研修目的で海外に2年間派遣するもので、今年度も入社2年目の社員が10月には台湾に、12月にもベトナムに赴任しています。経験できる職種もさまざまで、貿易に携わる社員以外にも開かれているので、海外でのキャリアの幅を広げることができます。
JFE商事では、この「グローバルな人材」に加えて「プロフェッショナルとして誇りと自信を持つ人材」、「変化にチャレンジする前向きなマインドを持った人材」、「高い倫理観と愛社精神を持った人材」という四つの人材育成理念を掲げています。
そのための基本方針として、三つの柱を持って活動しています。第一の柱が、日々の業務を通じて成長を促すOJT。業務や経験の幅を広げるジョブローテーション制度を積極的に実施しています。第二の柱としては、OFF—JTを通じて必要なスキルを修得するため、階層別、実務、国際化研修などさまざまな育成プログラムを用意しています。第三の柱は、社員一人ひとりの「自己啓発」をサポートすること。資格取得支援制度など多くの支援策を提供しています。
コロナ禍こそ、コミュニケーションを密に
さて、コロナ禍の社員教育について、皆さんも不安を感じていらっしゃることと思いますが、こうした時代だからこそ、JFE商事では社員同士のコミュニケーションを十分に行うことを意識しています。現在JFE商事では、コロナウイルス感染予防のため、在宅勤務を中心とし必要に応じて出社をする勤務体制となっています。在宅勤務になると直接顔を合わせる機会が減り、先輩や上司へのちょっとした質問もしにくくなりますが、そうしたストレスをできるだけなくしていきたいと考え、在宅勤務の場合も頻繁にミーティングの時間を取るなど、部内、室内でのコミュニケーションに力を入れています。また、総合職の多くは寮に入寮しており、同期や先輩との間は非常に親密です。だからこそ、4月の入社以来、ほぼ在宅勤務で仕事をしていた新入社員も、そうとは思えないほど職場になじむことができています。今後のウィズコロナの時代においても、コミュニケーション面はこれまで以上に丁寧に行っていきます。
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