人事部発「学生たちに告ぐ!」

2021年02月23日

ユアサ商事 人事部主任
松野萌子さん(1)

商社は学生のどこを見て、何を感じて内定を出すのか――。
その疑問に答えるべく、日本を代表する商社の人事部採用担当者にご登場いただき、最近の学生像や求める人材について語ってもらった。

 

「任される」仕事のスタイルで市場価値を高める

ユアサ商事の働き方の特徴として、早くから仕事を任されるという点が挙げられます。

早くて入社半年で複数のお客様を担当するようになります。営業といってもただモノを販売するだけでなく、市場分析調査からはじまりお客様のニーズを収集・分析、メーカーとの交渉、与信管理、回収まで、商売の流れの一から十までを一気通貫して担うことになります。

このような環境だからこそ、当社の社員は常に、一人ひとりが自分の頭で考えながら新しいビジネスを生み出していきます。日々新たな挑戦と未知の経験をすることになるので、当社には営業マニュアルはありません。営業活動の一環として、工場や建設中の現場へ出ていくような泥臭い仕事もあり、目標を達成するには、厳しい状況に自ら飛び込んでいくようなメンタリティーも求められる会社です。若手に仕事を任せてくれる先輩や上司は、困ったときには手をさしのべてくれます。また、営業アシスタントの一般職や財務部、審査部などの管理部門や、仕入先様など周囲の方のサポートを得ながら、仕事を進めていきます。ゆくゆくは自分自身が中心となり周囲の多くの人を巻き込んでビジネスを生み出していく、そんな営業パーソンへと成長していきます。

ではなぜそのような仕事スタイルなのか。当社のビジネスモデルを紐解いていきます。

ユアサ商事を語る上で欠かせないのが、350年という歴史です。東証一部上場企業としては7番目に長い歴史を持ち、また株式を上場している商社の中では最古参です。10年続けばいいと言われる厳しいビジネスの世界で、なぜこれほど長きにわたって企業としての歴史を重ねることができたのか。

ユアサ商事の事業領域は、江戸時代に木炭商として創業した後に打ち刃物問屋となり、その流れが現在扱っている切削工具類につながっています。その後、社歴を積み重ねるとともにものづくり全般へとビジネスを展開し、住環境、インフラおよび建築というコア事業では国内外の産業とくらしの発展に大きく貢献して業界に確固たる地位を築いています。一つの企業がこれほど長きにわたって発展することができたのは、時代時代のニーズに応えるべく新たな挑戦を続けてきたからです。商機を見いだしてチャレンジし続ける風土があるからこそ、ビジネスを拡大することができました。ユアサ商事は、同じ看板を掲げ続けていますがその中身は常に新しい会社でもあります。

350年を超える歴史の中で築き上げた当社の最大の経営資源は約2万社の販売先様、約6千社の仕入先様とのネットワークです。営業パーソンが担当するお客様の数は多く、平均で50社程になります。そして、営業パーソンは担当のお客様に対し、常に自ら考えること、主体性が求められます。

私自身は入社から現在まで管理部門の所属ですが、入社1年目で配属された総務部では、営業ツールとしてスマートフォンやタブレット端末を全社に導入する仕事や、また、3年目には、本社の移転と固定電話のシステムを一新するプロジェクトを担当するなど、非常に多くのことを経験させてもらったと感じます。早くから仕事を任されるというのは部門に関係なく、当社の特徴と言えます。

仕事を任せる社風だからこそ、成長・挑戦し続ける中で自分自身の市場価値を高めることができるのです。主体性を持って動く人たちを当社では必要としています。

⇒その

 


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