人事部発「学生たちに告ぐ!」

2021年03月2日

稲畑産業
人事室 人財開発部
下根迅人さん
(2)

商社は学生のどこを見て、何を感じて内定を出すのか――。
その疑問に答えるべく、日本を代表する商社の人事部採用担当者にご登場いただき、最近の学生像や求める人材について語ってもらった。

 

正解のない問題に向き合うインターンシップ

当社はインターンシップも重視しています。これまで夏季と冬季に1日で開催し、午前が思考訓練、午後が第一線で活躍する営業担当社員を交えてのケーススタディを行ってきました。

テーマは「自分の頭で考える」。当社のインターンシップは自分を営業パーソンに見立て、実際の営業の現場を想定してもらいながら進行します。内定者からの評判もよく、お客様扱いせず厳しい指摘をされたことが非常にいい勉強になったという声が寄せられています。

顧客から値引き交渉を持ちかけられた、あるいは商品の品質トラブルが発生した―といった時、どう対処すればいいのか。学生時代は何ごとにも試験勉強のように決まった一つの答えがあると思いがちですが、ビジネスの世界は決してそうではありません。営業パーソンの立場で正解のない問題に向き合う醍醐味を、ぜひ営業社員とともに体感してみてほしいと思います。

ただし2020年の夏はコロナ禍の影響から、オンラインでの開催となりました。オンラインで午前・午後と長時間行うのは難しいとの判断から、3日間の構成としています。初日は、思考訓練に加えて課題を提出。2日目は営業社員が実際に経験したトラブルを解決するケーススタディをグループワークで行いました。オンラインではあるものの、例年通り営業担当社員が積極的に学生さんとコミュニケーションを図り、実の多い内容となりました。そして、2日間のインターンに参加した学生には自由参加の座談会を実施し、商社業界・稲畑産業への理解を深めていただきました。

インターンシップにはこれからさらに力を入れていきますので、ぜひ期待して参加してほしいと思います。

そのほか会社セミナーは、前半・後半の二部構成。前半が専門商社としての当社の機能や事業内容についての説明、そして後半が営業担当社員との座談会です。

座談会は〝NGなし〟で何でも気兼ねなく質問を受けつけるのが特徴。「給料はいくらですか」「失敗談を教えてください」などの質問に、若手の営業担当社員が率直に答えます。2020年春先の開催はオンラインになりましたが、当社ならではの魅力は十分に伝わったセミナーだと思います。

女性の採用にも当社は力を入れおり、総合職の2割という数値目標を掲げ採用活動を行っています。もちろん現場に配属されれば、性別にかかわらず仕事の厳しさは同じ。そうした環境のなかでも仕事に対して楽しみややりがいを感じられるか、という部分に注目して選考を行っています。

 

早い時期から自由にチャレンジさせる社風

一連の採用活動に表れる当社の社風は、入社間もない私も日々感じています。例えば「求める人物像」を特に定めていない、というのも当社の採用ポリシーの一つ。実際に入社してみると、私のようにずっと部活ひと筋だった人、海外留学などを通じてグローバルな体験が豊富な人、あるいは研究に打ち込んでいた人など、様々なキャラクターの人たちが集まっているんです。これは多種多様な人たちが生き生きと力を発揮できてこそ組織が成長し続けることができる、という考えの表れです。

また「早い時期からチャレンジできる環境」というのも当社の大きな特徴です。私が所属する人事室でも、それは変わりません。

例えば私はコロナ禍の影響により配属から1か月間は研修を含めてずっと在宅で、初出社が5月の連休明けでした。ところが出社初日から一次面接の面接官を任されたのです。最初は見学程度だろうと思っていたら、実際に上司とともに学生さんとの面接を行うことになり、非常に緊張しました。ですがその時に印象的だったのは、上司の手厚いフォローがあったということです。私の話が横道に逸れそうになると的確に話を戻してくれるので、安心感もあり無事に乗り切ることができました。

「早い時期からチャレンジできる環境」といっても、ただ新人にいきなり任せるだけではない。思い切って仕事に臨めるよう、先輩や上司が状況を整えてくれている―。このように当社は1年目からさまざまなビジネスにチャレンジする環境があり、その上で若手が常に挑戦を続けていく姿勢を育んでいます。

⇒その

 


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